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Hondaの次世代ADAS戦略を公式発表から読み解く

·77 文字·1 分

疑問 #

Hondaは次世代ADASで何を自社開発し、どこを外部企業と組むのでしょうか。また、Mobileyeを採用しなかったと言えるのでしょうか。

Honda、Helm.ai、競合各社の公式発表を2026年8月11日に調べ直しました。結論は、Hondaが独自AIとHelm.aiのEnd-to-End(E2E)AIを組み合わせる方針は確認できますが、「Mobileyeを拒否した理由」は公開されていません。以前の記事で理由を断定していた部分は推測だったため訂正します。

Hondaが公表している方針 #

Honda 0 Tech Meeting 2024では、Honda 0 Seriesに独自のビークルOSを搭載し、車両の各システムを統合制御する方針が示されました。さらに、独自AIとHelm.aiのE2E AIを組み合わせ、認知・判断・制御を一連のニューラルネットワークで扱う次世代運転支援を説明しています。

Hondaは2025年にHelm.aiへの追加出資も発表し、量産車向けE2E自動運転技術の共同開発を明記しました。ここから、Hondaが車両データ、ソフトウェア更新、運転支援のユーザー体験を自社の車両基盤と強く結びつけようとしていることは読み取れます。

ただし、「すべてを内製する」という意味ではありません。Helm.aiとの協業自体が、重要なAI技術を外部パートナーと作る戦略です。

競合は一つの方式ではない #

  • TeslaはFSD (Supervised)を運転者の常時監督が必要な機能として提供しています。名称だけで無人運転と混同しないことが重要です。
  • MobileyeはSuperVisionだけでなく、より高度なChauffeurやDriveを含む複数段階の製品群を公表しています。「ルールベースだけの会社」とまとめるのは正確ではありません。
  • NissanとWayveは2025年、WayveのAI Driverを次世代ProPILOTへ組み込む契約を発表しました。OEMとAI企業が組む点はHondaと似ていますが、車両統合や責任分担は同一とは限りません。
  • NVIDIA DRIVE HyperionやQualcomm Snapdragon Rideは、計算基盤、センサー構成、ソフトウェアをOEMへ提供するプラットフォームです。採用したOEMが同じ運転支援機能になるわけではありません。

Mobileyeを採用しなかったのか #

今回確認したHondaの公式資料には、次世代Honda 0 SeriesのE2E AIでMobileyeを選ばなかった理由は記載されていません。コスト、知的財産、データ、統合自由度などは一般に調達判断の要素になり得ますが、Hondaの理由として書くには根拠がありません。

確認できる事実は、Hondaが独自AIとHelm.aiを具体的に名指ししていることです。そこから「車両OSと運転支援を一体で改善しやすい構成を重視している」と考えるのは私の推測であり、会社の公式説明ではありません。

今後、実車で確かめたいこと #

技術方式の名前だけでは優劣を決められません。量産後には次を見たいと思います。

  1. 対応道路、天候、速度域と、運転者に求める監視
  2. 介入や急な制御がどの程度起きるか
  3. OTA更新で改善した内容が説明されるか
  4. センサー故障や通信断のとき安全側へ移れるか
  5. 事故・不具合情報を各社が比較可能な形で開示するか

結論 #

Hondaの特徴は、ビークルOS、独自AI、Helm.aiのE2E AIを同じ車両構想の中で結びつけている点です。しかし、公式発表は技術方針であり、安全性や競争力の実証結果ではありません。Mobileyeを含む競合を単純な「旧方式」と扱わず、量産車の機能範囲と実測データで比べる必要があります。

参考資料 #